2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
東宝株式会社 (9602)
決算評価: 非常に良い主要業績指標
AI財務分析レポート
【企業名】 企業名: 東宝株式会社
【決算評価】 決算評価: 非常に良い
【簡潔な要約】 東宝株式会社の2026年2月期連結決算は、営業収入が前期比15.2%増の3606億6千万円、営業利益が同5.0%増の678億8千万円、経常利益が同8.8%増の701億4千万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同19.4%増の517億6千8百万円と大幅増収増益となりました。映画事業が好調で、特に「劇場版『鬼滅の刃』無限城編第一章猗窩座再来」や「国宝」などのヒット作が業績を牽引しました。配当も増配し、株主還元を強化しています。
【詳細な財務分析レポート】
1. 総評
東宝株式会社(9602)の2026年2月期連結決算は、売上高・利益ともに大幅な増加を達成し、非常に好調な業績となりました。営業収入は3606億6千万円(前期比15.2%増)、営業利益は678億8千万円(同5.0%増)、経常利益は701億4千万円(同8.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は517億6千8百万円(同19.4%増)と、全ての利益段階で増益を達成しました。特に当期純利益の伸びが顕著で、19.4%の増加となっています。映画事業の好調が全体の業績を押し上げた形です。
2. 業績結果
- 売上高(営業収入): 3606億6千万円(前年同期比15.2%増)
- 営業利益: 678億8千万円(同5.0%増)
- 経常利益: 701億4千万円(同8.8%増)
- 当期純利益: 517億6千8百万円(同19.4%増)
- 1株当たり当期純利益(EPS): 61.20円
- 配当金: 年間110円(前期比25円増配)
業績結果に対するコメント: 増収増益の主な要因は、映画事業の好調です。「劇場版『鬼滅の刃』無限城編第一章猗窩座再来」がメガヒットし、22年ぶりに邦画実写の興行収入記録を塗り替えた「国宝」も大きな話題となりました。これらのヒット作により、映画営業事業の営業収入は前年度比34.5%増の643億6千8百万円、営業利益は同7.7%増の187億3百万円となりました。また、映画興行事業も入場者数が前年度比27.6%増の4,900万2千人と大幅に増加し、営業収入は前年度比29.0%増の975億8千5百万円、営業利益は同69.7%増の165億7千9百万円と大きく伸びました。IP・アニメ事業も「僕のヒーローアカデミア」や「呪術廻戦」などの人気作品の配信利用や商品化権収入が好調で、営業収入は前年度比8.5%増の752億6千5百万円となりました。演劇事業や不動産事業も堅調に推移し、全体の業績を支えました。
3. 貸借対照表(バランスシート)
【資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動資産 | 329,892 | +11.1% | | 現金及び預金 | 86,683 | +7.0% | | 受取手形及び売掛金 | 31,681 | +11.1% | | 棚卸資産 | 16,781 | +14.4% | | その他 | 194,747 | +10.8% | | 固定資産 | 373,042 | +0.3% | | 有形固定資産 | 231,853 | -1.0% | | 無形固定資産 | 12,612 | +1.1% | | 投資その他の資産 | 128,577 | +2.0% | | 資産合計 | 702,934 | +7.7% |
【負債の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 流動負債 | 118,777 | +6.6% | | 支払手形及び買掛金 | 37,132 | +1.4% | | 短期借入金 | 1,000 | ±0.0% | | その他 | 80,645 | +8.4% | | 固定負債 | 51,166 | +27.5% | | 長期借入金 | 1,000 | ±0.0% | | その他 | 50,166 | +27.6% | | 負債合計 | 169,943 | +7.4% |
【純資産の部】 | 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | |------|---------------|--------| | 株主資本 | 533,047 | +6.9% | | 資本金 | 20,000 | ±0.0% | | 利益剰余金 | 513,047 | +6.9% | | その他の包括利益累計額 | -57 | -98.0% | | 純資産合計 | 532,990 | +6.9% | | 負債純資産合計 | 702,934 | +7.7% |
貸借対照表に対するコメント: 自己資本比率は73.3%と前期と変わらず高い水準を維持しており、財務基盤は安定しています。流動比率は277.7%、当座比率は232.0%といずれも高く、短期的な支払い能力は十分です。資産構成を見ると、流動資産が全体の約47%を占め、現金預金や受取手形売掛金が増加しています。固定資産は有形固定資産が減少したものの、投資その他の資産が増加し、全体ではほぼ横ばいです。負債は流動負債が増加したものの、固定負債の増加が大きく、長期的な資金調達に積極的であることが伺えます。純資産は増加し、利益剰余金が増加したことで株主資本が拡大しています。
4. 損益計算書
| 科目 | 金額(百万円) | 前期比 | 売上高比率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(営業収入) | 3,606,663 | +15.2% | 100.0% |
| 売上原価 | 1,928,995 | +12.9% | 53.5% |
| 売上総利益 | 1,677,668 | +18.3% | 46.5% |
| 販売費及び一般管理費 | 998,880 | +16.4% | 27.7% |
| 営業利益 | 678,788 | +5.0% | 18.8% |
| 営業外収益 | 22,652 | +16.7% | 0.6% |
| 営業外費用 | -1,539 | -32.7% | -0.0% |
| 経常利益 | 701,401 | +8.8% | 19.5% |
| 特別利益 | 2,113 | +100.0% | 0.1% |
| 特別損失 | -2,113 | +100.0% | -0.1% |
| 税引前当期純利益 | 701,401 | +8.8% | 19.5% |
| 法人税等 | 183,633 | +11.7% | 5.1% |
| 当期純利益 | 517,768 | +19.4% | 14.4% |
損益計算書に対するコメント: 売上高営業利益率は18.8%と前期の20.7%から低下しましたが、売上高経常利益率は19.5%と前期の20.2%から改善しました。売上総利益率は46.5%と前期の46.3%からわずかに改善し、原価管理が効果的であったことが伺えます。販売費及び一般管理費の売上高比率は27.7%と前期の27.4%からやや上昇しましたが、売上の伸びに比べれば抑制的でした。営業利益は増収効果により増益を達成しましたが、利益率はやや低下しました。経常利益は特別利益の計上により増益幅が拡大し、当期純利益は法人税等の増加を吸収して19.4%の増益となりました。ROE(自己資本利益率)は10.3%と前期の9.3%から改善し、収益性が向上しています。
5. キャッシュフロー
- 営業活動によるキャッシュフロー: 65,334百万円(前年度比13,717百万円増加)
- 投資活動によるキャッシュフロー: -24,904百万円(同6,438百万円減少)
- 財務活動によるキャッシュフロー: -31,326百万円(同7,971百万円増加)
- フリーキャッシュフロー: 40,430百万円
6. 今後の展望
次連結会計年度(2027年2月期)の業績予想は、営業収入が3450億円(前期比△4.3%減)、営業利益が62億円(同△8.7%減)、経常利益が67億円(同△4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が41億円(同△20.8%減)と減収減益を見込んでいます。市場環境の不透明感や消費者動向の不確実性を踏まえた慎重な予想です。中期経営計画2028に基づき、各事業の推進と業績向上に努める方針です。リスク要因としては、物価上昇の影響や米国の通商政策動向、金融資本市場の変動、中東情勢の影響などが挙げられています。成長機会としては、人気作品のIP活用や海外展開の拡大、デジタルシフトへの対応などが考えられます。
7. その他の重要事項
- セグメント別業績: 映画事業が全体の約50.7%を占め、最も収益に貢献。IP・アニメ事業が約20.9%、不動産事業が約22.0%、演劇事業が約6.2%、道路事業が約8.2%。
- 配当方針: 年間配当金を110円(前期比25円増配)とし、配当性向は35.9%、配当率は3.7%。
- 株主還元施策: 配当増額に加え、自己株式の取得・消却を実施。
- M&Aや大型投資: 特に記載なし。
- 人員・組織変更: 特に記載なし。
【注意事項】 - 数値は決算書に記載されている実際の数字を使用 - データが不明な場合は「記載なし」と明記 - 表形式は markdown形式で見やすく整形 - 金額の単位を明確に記載(百万円、億円など)